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「短編、SS、読み切り」
性友(せいゆう)の契り

性友(せいゆう)の契り⑦

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妻が自分もネコだと言うのは、自分がそうありたいのか?それとも性交渉の経験があってそうなのか。私は妻は色々と聞いてくるので、聞いてみる事した。
「何で自分がネコだと思う」
「私は本格的に付き合った経験はないけど、今はネットで色々と調べられるでしょ。女性同士の風俗とか利用したりしてるの。まあだいたいがデリバリーなんだけどね。元々抱かれたい人だし、いざやってみたらネコの方が自分にあってると思ったの。タチには向かないと思った」
妻は付き合ってる恋人はいないが、性交渉の経験はあるようだ。今はネットで情報を得られる時代だし、恋人はいなくても同性との性交渉はできるだろう。

「貴方もそういったのを利用してたの?」
「いやしてないよ。異性間ならともかく同性間だと、自分の仕事に影響を与えるしな。だから行ってなかったよ」
私も彼に出会う前から何度か利用しようと思った事はあるが、万が一と言うのがあって、下手したら今までの築きあげたものが失うんじゃないかと思って利用できなかった。でも今は彼がいる。どちらにしろ利用するつもりはない。

「女同士ってセックスする時に私なりに色々と調べてみたの。でも貴方がゲイかもしれないって時に男同士でも調べてみたのよ」
妻の発言に何を聞こうとしてるのか?なんとなく察してくる。
「何を聞きたいの?」
「ちょっと言いづらいと思うけど・・いいかな?」
妻が顔をしかめながら聞こうとする。
「ま、まあいいよ」
私は返答にこまりながらも、妻の質問に答えようと返す。

「じゃ、じゃあ聞くね。お尻の方はやってるの?」
やっぱりそれを聞いてきたか。返答に困ったが、曖昧に答えたら、変に思うだろうし、正直に答えるべきだろう。
「君の言うとおりやってるよ」
「やってるんだね。でも大丈夫なの?」
「大丈夫って何が?」
ただの興味本位で聞いてきたのかな?と思ったら、心配そうな表情を浮かべる。

「ゲイのセックスってアナルセックスをすると言われてるけど、アナルって女性器と違って筋肉の収縮が違うし、準備に手間がかかると言うし、無知でやったら病気にもないやすいとネットであったから、ゲイ同士でも敬遠する人が多いって記載されてた。まあ女性でもない事はないんだけどね。玩具使ってやる時とか雑菌がついてるか気をつけないといけないみたいだし、私も受ける方だから尚更だよ」
「異性間でも同性間でもセックスするのは色々と手間がかかるもんだよな。僕は若い頃に同性愛者のエリアに行ってたから、そこで既に経験してるよ。経験豊富な人だったし、色々と教えてもらった。最初は大変だったけど、慣れれば大丈夫だよ。今の彼もちゃんとその事は熟知してるし、だから彼の事を信頼してるし、身を任せられる。でも彼だけに負担を負わせず、僕自身も彼を迎え入れるために常に準備してるつもり。アナルをする時はリラックスした状態が必要だからね」
「そこまで聞いたら安心だね。彼のためにそこまでしてるなんてうらやましいくらいだよ。でもお尻はちゃんと大事にしてね。そんなんで病気になったら恥ずかしいから」
私は妻の言動に苦笑した。

でも妻は私を心配してからの事ではある。互いに同性愛者だとわかっても、私の妻だし、夫の心配をするのも当然だ。
普通だったら自分の夫が自分以外に恋人や体の関係を結んでるなんて持っての他だ。それが同性が相手でも。しかも自分の夫が同性で、女のように組み敷かれてるなんて聞いたら気が狂うだろう。
互いにカミングアウトしても興味津々に彼の事を聞いてきたり、セックスの事まで聞いてくるとは、本当に意外だった。しかも心配もしたりしてくれたりね。

「君もアナルやってもらったら?女性でもできるぞ」
「やあねえ。私にはちゃーんと挿れてもらうところがありますから。貴方の方こそ挿れてもらうんだから、お尻をちゃんと大事しないとね。彼氏にも言っておきなさい」
こっちは冗談を言ったつもりだけど、妻がここまで大胆な事を言うなんて思いをよらなかった。互いにカミングアウトしたからこそ、自分が解放されたのもあるだろう。

私はひとまず同性愛の話を置いて、違う話題に移る事にした。
「あ、そうだ。もうあそこには自分の仕事は少なくなってるし、自分がいなくてもそれほど支障はない。ちょっと長い休みとろうと思ってるから、旅行に行かないか?子供も連れて。海外でもいいよ。彼もそうした方がいいと言ってるし」
「そうねえ。カミングアウトする前だったら、賛成していただろうけど、互いにわかっちゃったからねえ。彼氏と過ごしてらっしゃい」
「でもあいつ色々と忙しいからなあ」
「誘ってみたらいいじゃない。きっと彼氏も待ってるんじゃないかな」
「まあ言ってみるよ」
「そうねえ。それじゃ私お風呂入るから」
妻はソファーから席を立った。

「あ、洗面所にあるスタンド型の鏡、自分の体みるために使ってみた方がいいよ」
「ええ!恥ずかしいよ」
「見とれるために使うとかじゃない。自分の体とかをチェックするためだよ」
「そうねえ。じゃあ貴方のお尻より、私のお尻の方が整ってて綺麗か見ます」
「十分いいと思うよ」
妻はそう言って下着を持って、脱衣場に向かった。

妻とこうやって楽しく話せたのはいつ以来だろうか。かなり昔の事だったような気がする。
互いにカミングアウトした事で、お互い何処か素直になれたような気がする。
普段話しにくいところまで話したが、私にとって妻が自分に正直に生きてほしい願いからでもある。
女性として妻を愛する事はないだろうが、彼女は大切な存在である事は変わりない。
私は清々しい気分で自分の部屋に戻った。


互いに同性を求む夫婦。
清々しい心の二人。

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