「Music of Life」
CHAPTER1「青春のプロローグ」

CHAPTER1「青春のプロローグ」12

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 お昼休みの屋上。晴天の日は何人かの生徒がここで昼食をとってた。
一人のボブヘアーの少女が屋上の奥の方に走っていく。走って行った先にはもう一人の茶色のロングヘアの少女が座っていた。
「ハアハア。ごめんまか。待った」
「そんな事ないよ。しょこ」
しょこと呼ばれる女の子は息を切らしている。

その姿を見るまかと呼ばれる女の子は笑顔を向ける。
「ねえしょこ。そんなにハアハアしてると燃えて来そうじゃない
まかと呼ばれる女の子はしょこと呼ばれる女の子に色目使いで話し、しょこと呼ばれる女の子は顔を赤くする。
「ちょ、ちょっと学校よ。そういう事言うのは学校の外で言ってよ」
しょこと呼ばれる女の子は周囲を見回しながら、まかと呼ばれる女の子に小声で言う。

まかは摩果。しょこは祥子(しょうこ)の略称である。しょこと呼ぶのは学校中で摩果だけである。

二人はバスケ部で出会った。祥子にとって、何か運動したいと思って入った部活である。摩果は祥子の一つ上の先輩で、そこそこの実力者であった。祥子は運動が苦手だが、優しく指導してくれる摩果がいたため、なんとかやっていってた。しかし部員のいじめ問題や体罰問題が発生し、バスケ部は活動停止状態になった。
その後、二人はフットサル部に入部。摩果はそこでも実力を発揮したが、練習内容にクラブ生と反発したため、退部してしまい、祥子も練習についていけず、退部する。
摩果は元々女の子と仲良くするのが苦手で、男の子の友達が多いのだが、女の子同士で練習するため、部活でうまくいかなかった原因の一つとも言える。摩果と祥子はそれ以後も仲良くなり、現在に至る。

「今日クラスでさ。あの玉野が例の留学生に絡んだのよ。だけど、どっからともなくその動画が携帯にメールで来て、それを玉野に向けろって来て向けたの。それで皆の携帯にも来てたみたいで、驚いたよ」
「へぇ、それ見せて」
摩果が動画を見せてくれと祥子に頼む。

摩果に頼まれた祥子だが、浮かない表情をする。
「それがさ。気がついてたらもう消えてたのよ。アドレスも消えてたし」
「なーんだ。つまんない。でもそれ誰が撮ったの?」
「わからないよ。クラスの人に何人か聞いてみても、みんな同じ答えが返ってくるし」
「そうなんだ。でも玉野って異常者だし、一泡吹かせて良かったじゃない」
摩果と祥子の話が盛り上がる。

祥子は鞄から摩果に弁当箱を渡した。
「はいこれ。いつものお弁当」
「ありがとう。今日は何かな?」
摩果は嬉しそうに弁当の包みを解き、蓋を開ける。
「わあ、ブロッコリーしゅーまい。おいしそう」
摩果は弁当の中味を見て、更に喜ぶ。

祥子は自分の弁当箱から小さな丸型のおにぎりを右手で取り出し、摩果の口に近付ける。
「はい。あーん」
摩果は周囲を見回しながら、笑顔でおにぎりを口に入れる。

おいしく味わっていてる摩果が前を見た瞬間、二人の男が立ってた。寛斗と隆矢だった。
二人を見た摩果は喉につまらせた。祥子は二人の姿を見て、焦りだす。
「姉ちゃーん。俺にもあーんってしてよ
隆矢が口を開けながら、祥子に顔を近づける。寛斗が二人の弁当をジロジロと観る。

「ちょっと何よ。あんた達!」
摩果が二人を睨む。
「ちょっとまかまずいよ。この二人あの本山寛斗と畑鏡隆矢だよ」
祥子があたふたして、摩果によびかける。
「だから?下級生じゃん」
「おおいっこ上の先輩っすか?ここで女二人で飯食うより、俺ら二人と昼飯食わないっすか?」
隆矢は二人にやらしい目つきを向ける。
「俺ら腹減っとうばい。お、これうまそう」
寛斗は摩果の持っている弁当に右手をのばす。その行為を観た摩果は弁当の箱を閉じる。
「ああ冷たかね。姉ちゃん」
寛斗は甲高い声を出す。隆矢がいやらしい目つきで祥子に近づいた、祥子が顔をそむける。

そんな二人に怒声じみた声がしてくる。
「あんたら何やってると?」
二人が振り向くと、そこに妙子が立っていた。
「何って?ここにいる姉ちゃんと飯食おうと思ってたとよ」
隆矢が妙子にそう説明するが、妙子は鬼のような形相をしている。
「おまえら、土曜日の事聞いたぞ!また喧嘩したやろ?」
「はあ、俺らひったくり強盗やっつけただけばい!」
妙子の怒声に寛斗も怒声で対抗する。

妙子が更に怒声を上げる。
「だからと言って、怪我させたって聞いたぞ!一人は病院送りにしたともな!」
「何でー!やらんかったら、俺らがやられとったばい。それに病院送りなんかしとらん!」
隆矢も妙子に更に反発する。

「あんた羽島先生にナンパもしたみたいっちゃね?」
「あ、シノちゃん。この学校にいたんやってね
隆矢が両腕を頭に組みにやける。
「おまえなんかに羽島先生を渡せるか!」
妙子が隆矢を睨みつけた。

寛斗は摩果の持ってる弁当に目を向けるが、摩果はあわてて弁当を隠す。
「こら寛斗。おまえ、人様の弁当取ろうっていうのか?」
「うまそうだから、もらおうと思っただけばい」
「嫌がっとうじゃなか?全くおまえらは喧嘩と女ばっかりで」
妙子は顔を真っ赤にして、二人に怒鳴る。
「俺らこの女の子と仲良くしようとしただけばい」
隆矢は妙子に言ったが、妙子は拳をボキボキと鳴らす。
「問答無用!」
妙子が二人に右拳を放つ。寛斗は右拳を軽くかわした。
「おい逃げるぞ」
寛斗が隆矢に呼びかけ、二人はその場を後にする。

「こら待たんか!」
妙子は鬼の形相で二人を追いかけまわす。摩果と祥子はその光景に目が点になる。
そんな二人の前に多野冴が姿を見せた。

多野冴が登場。よろしければポチッと。
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NoTitle

また、新たな登場人物が、たくさん登場してきましたね。
いろんなところで、いろんな問題が起きているようですし、何かが起こりそうな予感・・・。

学園モノは登場人物が多いので、キャラのかき分けや、会話が難しそうですね。

limeさんへ

キャラの書き分けで工夫してるのはキャラの話し方ですね。性格や特徴に力を入れてます。

一つの場所に複数の人間が集まってる時の会話の場合は苦労しましたね。一人の人間だけにしゃべらせる訳にはいかず、この人、この人と出番があるようにしなきゃいけませんからね。

この物語は非常に長いのでいつ終わるかわかりませんが、終わればできるだけキャラが少ない方向の話しを描きたいと思ってます。

NoTitle

生徒さんがたくさん登場して、学園ものという感じがしますねえ。
小突きあいは日常茶飯事。
みんなとワイワイしていた遠い昔が・・・思い出せないくらいに遠い(-_-;)

けいさんへ

学園ものですから、一人や少数の生徒だけに焦点をあてるのはよろしくないと思い、多数の生徒を出しています。

自分もワイワイしてた頃はいつだったか?覚えてないです。学生時代の思い出はあまりない方なので・・。
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