「Music of Life」
CHAPTER2「悲哀の少女・前編」

CHAPTER2「悲哀の少女・前編」4

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次の日、舞子は朝登校して、教室に入ると、舞子の机の席が汚されていた。クラスの皆が舞子の反応に注目する。

妙子が教室に入ってきて、その状況に驚き、舞子の元に駆け寄る。
「誰とよ!こんな事したのは?」
妙子が教室中に怒声を上げるも皆沈黙する。舞子は顔を震わせる。妙子は雑巾を持って、教室を出た。

騒ぎを聞いた誠良達は4組の教室を覗き、その状況に驚愕する。
「あのメールじゃ駄目だったか」
誠良はうっすら笑みを浮かべる花蓮と一美に鋭い視線を送り、誠良達は自分の教室に戻る。

妙子は濡らした雑巾を持って教室に入り、舞子の汚された机を拭く。舞子は下を向いてる。
「まりりん。大丈夫だから」
妙子は舞子を励ます。やがて多少の汚れは残るもの、机は綺麗になった。

始業ベルが鳴り、朝のホームルームが始まる。玉野が教室に入ってきた。妙子はすかさず、
「先生、今度はまりりんの机が汚されたんです」
妙子がそう発言するも、玉野は無視して、話しを進める。妙子は玉野の態度に歯ぎしりする。

一限目の授業が終わり、舞子と妙子は教室を出て、トイレに行って、すぐに戻ってきた。
そして二限目の授業が始まった。玉野の授業だ。

舞子が教科書とノートを出そうとすると、鞄の中になく、鞄の中を手さぐりする。
「堀本さん。今度は何ですか?」
玉野が舞子にうすら笑いを浮かべる。
「教科書とノートが見当たらないんです」
「忘れてきたんじゃないの?昨日の制服みたいに」
玉野が舞子に吐き捨てる。
「ちゃんと、も、持ってきました」
「じゃあ何でないの?私の授業受けたくないの?」
玉野は舞子を恫喝する。

妙子が玉野の態度にいら立ち席を立つ。
「先生、さっきから言ってるように、誰かがいたずらしたんです」
妙子が玉野に訴える。
「誰がやったと言うの?あんたらが嘘ついてるんじゃないの?芳野さん。堀本さんが教科書持って来てたのを見たの?」
「それは観てませんけど、ここ最近いたずらされてるから、今回もそうだと言えるんです」
「何の根拠もないのに、そういう事言うのは辞めなさい。堀本さん、忘れたんじゃないの?」
妙子の訴えが玉野に届かず、玉野は舞子に問いつめる。

玉野の勢いに押され、舞子は凝縮する。
「わ、忘れたかもしれません」
舞子は下を向いて答えた。

玉野は舞子の前に行って右手で舞子を顔を殴った。
「忘れたかもしれませんじゃなくて、忘れたんでしょ?」
玉野は舞子を恫喝する。舞子は目に涙を浮かべる。

妙子は玉野の下に怒りの形相で駆け寄る。
「先生、いい加減にしてよ!何でまりりんが悪いって決め付けるんですか?」
妙子は玉野に怒声を浴びる。
「あらあ、友達だからってかばうの?あんたも嘘つきをかばうの?」
「はあ!何言おっとか?」
玉野の冷ややかな態度に、妙子は肩を震わせ、更に怒りに満ちる。

玉野は舞子に目を向ける。
「堀本さん、あんた嘘ついて授業妨害しようとしたんだから、廊下に立ってなさい!」
「ふざけるな!」
妙子は玉野の言い分に納得できず、怒声を言い放つ。

玉野は反抗的な妙子の顔にも向ける。
「芳野さん。あんたも出て行きなさい!」
「言われんでも出ていってやるとよ!」
妙子は舞子の手を引いて、玉野を睨みつけ、教室を出ていった。

教室を出て行った妙子と舞子を見届けた玉野は生徒達に顔を向け、
「いーいみんな。ああいう風な人種になったらおしまいよ。あんた達は私の言う事を聞いていればいいの」
玉野がクラスの皆に自分の考えを押し付ける。花蓮はこの状況に笑顔を浮かべてた。


教室を出ていった妙子と舞子は校舎をうろついてた。しばらく歩くとゴミ箱から教科書やノートが捨てられているのを観た妙子はそれを拾い上げた。
教科書やノートを開くと、あちこちに落書きやカッターで切った後があった。落書きは死ねとか調子にのんなとか書いてあった。妙子はこれを見て、歯ぎしりして、近くにいた舞子に気遣い、教科書を見せまいとしたが、舞子が手を取って見てしまい、膝を崩して、座り込み、目から涙がこぼれ始める。
妙子は舞子の姿に目に涙を溜めるが、舞子の手を取って、汚された教科書、ノートを持って、職員室に行った。
 

職員室にはこの時間は授業のないシノと優香の姿があった。シノと優香は二人の姿に驚いた。
「どうしたの二人とも?」
シノは二人の下に駆け寄り、妙子から汚されたノートと教科書を受け取る。
「ちょっと何これ!」
シノの声に優香もやってきた。

優香もそれを見て絶句した。
「誰にやられたの?先生には言った?」
優香は二人に問う。

四人はソファーの方に移動した。妙子と舞子と向かいにシノと優香が座る。ノートや教科書は机に上にある。
「堀本さん。誰にやられたの?いつからこういう事されたの?」
優香が舞子にその事を聞くが、舞子は唇をふるえながら、目から涙を流して、答えられない。

舞子の心理状態を察し、妙子が代わりに返答した。
「ここ最近です。やったと思われるのは西寺さんとか衛原さんと、隣のクラスの石岡さんだと思います。担任の玉野先生に言ったんですが、取り合ってくれなくて、それどころかまりりんが悪いって言うし」
妙子は涙を流しながら、二人に訴え、これまであった事を二人に話した。

「わかった。玉野先生に聞いてみるから、二人ともこの時間はここにいて」
シノは二人に笑顔を向け、優香はお茶を二人に持ってきた。
「すいません。先生」
妙子はシノと優香に頭を下げる。舞子は申し訳なさそうな表情だ。
そして二限目終了のベルが鳴った。

妙子と舞子は互いに支えられる存在です。
優香とシノは玉野を問い詰められるか?
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