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「Music of Life」
CHAPTER2「悲哀の少女・前編」

CHAPTER2「悲哀の少女・前編」7

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 舞子は屋上の壁隅に一人で昼食を終え、本を読んでた。そこに花蓮達がやってきた。そこには香奈の姿もあった。
「なくなった教科書やノートはあった?」
花蓮が不敵な笑みを舞子に向ける。

香奈は水の入ったペットボトルを持って舞子に沈んだ表情を向ける。
「香奈ちゃんが舞子ちゃんに用があるんだって」
「え?」
舞子が香奈の方向を向いた。

香奈はペットボトルを持って、舞子の方へゆっくり歩いていく。
「さあ香奈。さっき言われた通り、やってごらん」
花蓮は香奈に猫なで声で指示する。香奈は舞子の前に立つ。

離れたところから誠良達が観察しており、武流が携帯カメラで動画撮影をしている。

香奈の状況に耐えられなくなった美紅は飛びだそうとするが、誠良に制止される。
「離してよ!あの子がやばいじゃない!」
「今はやつらが間倉にやってきたところの証拠を撮っているところだ」
「でもさあ」
「忘れたか?あいつを助け出したいんだろ?何もないままじゃあいつも共犯に終わる」
誠良の説得に納得のいかない表情をする美紅だが、引かざるを得ない。


香奈は舞子のいる前で、ペットボトルを持って震えて立ってる。
「香奈、さっき言った事やらないと、ごほうびあげないよ」
花蓮が不敵な笑みを浮かべながら、香奈に言う。
「そーばい。ごほうびあげないよ」
一美は香奈にジャムパンをちらつかせながら言う。

「かーなー。かーなー。かーなー。かーなー。かーなー。かーなー。」
三人は声を合わせて手拍子をし、悪意のある声援を送る。その声に顔を歪める香奈。
「舞子。ごめん」
香奈がペットボトルを頭の上に持っていくが、その瞬間、一美と安恵の間に隆矢が割って来て、咄嗟にペットボトルを舞子の頭から離す。

隆矢が肩を組ながら、一美と安恵ににやける。
「よーい姉ちゃん。そういう事するより、俺らと遊ばん」
隆矢が両腕を伸ばし、一美と安恵の肩を組む。

安恵が香奈がペットボトルを離したのを観て、
「香奈、何ペットボトル戻してるんだよ!さっさとやれよ!」
安恵が香奈に怒声を上げる。

寛斗が花蓮の隣に歩み寄る。
「あんよお、何させてるか知らんが、俺らと遊んだ方が楽しくなか」
寛斗が花蓮に肩をかける。肩をかけられた花蓮は寛斗に嫌な顔をする。

「おまえらには関係なかろう。あっち行け」
一美が二人に怒声をあげるも、隆矢は肩の力を入れる。
「痛てぇよ!離せよ!」
安恵がもがくが、隆矢はびくともしない。

一美は隆矢に肩を強く絞められ、苦しい表情を浮かべるが、香奈に顔を向けて、
「香奈早くするとよ!」
一美が香奈に怒声を上げる。

香奈は手が震えながら、ペットボトルを舞子の頭に上げようとしたその瞬間、寛斗がすばやく香奈の下に駆け寄り、ペットボトルを奪い取る。

「香奈、おまえ何やってるとよ」
一美が香奈に罵声を浴びせる。
「おまえらこそ何やってると?人にくだらん事やらせるなよ!」
寛斗がペットボトルをちらつかせながら三人に言う。
「何で?私達、何かした?」
花蓮が寛斗に笑みを浮かべる。

花蓮の良心のない言動に寛斗は頭に来る。
「はあ!おまえらこいつに舞子に水かけさようとしたっちゃろうが?」
寛斗が三人に睨みつける。
「さすが妙子のお友達ね。怖いね」
花蓮が寛斗に笑いながら言う。
「あんな奴!友達じゃなかよ!」
寛斗が花蓮に詰め寄ろうとする。

寛斗と隆矢、花蓮達に一人の女子高生が近寄ってきた。
「そう、こんな奴ら友達じゃなか」
妙子が後ろから声をかけ、寛斗と隆矢が驚いた表情を浮かべ、花蓮は不敵な笑みを妙子に向ける。

妙子は舞子の下に駆け寄る。
「まりりん大丈夫?」
妙子が舞子に心配の声をかけ、舞子は小さく頷いた。

妙子は花蓮達を睨みつける。
「おまえら今度は何する気やったんか?」
妙子は花蓮達に怒声を上げる。隆矢は自分に言われたのと勘違いして、びっくりした顔をする。
「わあやべぇ」
隆矢が慌てて、一美と安恵の肩を両腕を解く。

妙子は隆矢に顔を向け、
「隆矢!おまえじゃなか!」
「なんだ違うとね」
安心した隆矢は再び二人の肩に両腕をのせる。
「手をのせるな!」
妙子が怒号を出し、隆矢は驚いて再び両腕を外す。

花蓮はこの状況に見下すような笑みを浮かべる。
「いいわ。もう引き上げましょ。香奈。残念だけど、ご褒美はなしね」
花蓮は不敵な笑みを浮かべながら香奈に言い放ち、一美と安恵と供にその場を去り、香奈は下を向く。舞子は香奈に憐れんだ目を向ける。

花蓮達が屋上を出ようとした瞬間、三人の前に真岼、美紅、里実が立ちはだかる。
「そのジャムパン買い取るわ」
美紅が三人に右手を差し出す。
「いいわね。お金あるの?」
「ない事はない」
「じゃあ1万円でどう?」
「高いわね。5000円でどう?」
美紅が値切るが、花蓮はその金額で了承して、美紅が5000円札を手渡す。

花蓮は「儲けたわ」と言って、その場を去った。
「グッピー。あの札束」
真岼が美紅に心配そうな表情を向ける。
「あいつら、後でびっくりするわよ」
美紅が口を右手で押さえてる。里実も呆れた顔をする。

香奈は妙子達から離れようとした時、美紅が香奈の前に現れ、ジャムパンを差し出す。
「これは何?」
「買ってきたの。食べる?」
美紅は笑顔を香奈に向けるが、香奈は下を向き元気がない。

美紅は香奈の手をとって、真岼と里実に顔を向ける。
「まゆ、里実。この子借りるね」
美紅が二人にウインクをする。真岼と里実は顔をしかめながら了承する。

美紅は香奈の引きながら、屋上の反対側の端に行った。

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NoTitle

二人へのいじめがどんどん露骨になってきてますね。
先生も関わる気ゼロ(サイトみたのか?)だし。
でも、こうやって止めてくれる人がたくさんいるのだから、この学校は大丈夫。と思うのですが。

椿さんへ

人は辛い状況に陥っても、一人でも信じられる友がいれば、それだけで生きていけると言う部分を描いています。
うーむ先生は保身のために関わりたくないんでしょうね。
あのサイトは裏サイトで一般の人には簡単には観れないようになっています。
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