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「BLACK PARKA -ブラックパーカー-」
黒いパーカーの少女

黒いパーカーの少女 3

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二人の目出し帽は全体的に黒だが、目と口の周りのラインに違いがあった。一人は赤で、一人は黄色である。

「ありゃまあ派手にやっちゃてるね」
黄色のラインの目指し帽、つまりイエローが惨殺されて横たわってる母親を見て陽気な声であげた。
「最好放到这个哪里?(これ何処に下ろした方がいいの?)」
赤色のラインの目指し帽、レッドが中国語で男に問うた。
「放到母亲的隔壁(母親の隣に下ろして)」
男が中国語で返答した。

少女はこの目出し帽を被ってる二人が何者かは興味が湧かないが、二人共女である事。その一人は中国人なのだろうと思った。

目出し帽の二人は母親の隣に長い黒い布袋を置いた。
黒の布袋にある縦に続いてるチャックをレッドが開け、中からは見知らぬ女性の遺体が出てきた。

少女は女性の遺体のそばに近寄り、女性の顔を観ると口元を緩ませた。
「ねえこいつバラ(解剖)していーい?」
「それはダメよ。これから貴重な事に使うからね」
少女の解剖願望にイエローは拒否した。

「ん?こいつどっかで観た事あるかと思ったら、今行方不明になってる人じゃないの?」
「そうよ」
少女に問いにイエローはレッドと供に、女性の遺体を布袋から出しながら答えた。

「貴方達が殺したんだろうけど、この人は殺されるような事をしたの?」
「まあこの件は機密もあって答えれないんだが、今回は教えてあげよう。こいつは何年か前にいじめである少女を自殺に追いやった主犯格だ。被害者の家族は学校といじめた人間を訴えたが、裁判で証拠不十分として敗訴した。よってこのいじめた人間はそれ以降も普通に学校生活を送り、あろうの事か?また同じ事を繰り返した。それで俺達がこの件に対処する事になった」
「殺したのはこいつだけ?他にもやった人間はいるでしょ?」
「いきなり全員殺す訳にもいかない。それをやれば被害者家族が疑われてしまうからな。だから対象者達の人間関係を調べて、誰を抹殺するか最適な人間を選ぶ」
「ふーん色々とややこしいんだね」
「俺達は世間的に法を犯してるからな。一歩間違えば刑務所か死刑だ。だから慎重にならなきゃいけない」
男は物事の重要性を少女に説いた。

「ちょっとあんたこっち来て」
イエローが少女を手招きしながら呼び、少女はイエローの元に駆け寄った。
イエローは黒いバックから注射器のようなものを取り出した。
「腕を出して」
イエローにそう言われた少女は、右腕をイエローに差し出した。

イエローが取り出した注射器のようなものは機械的なようなものだ。先端に針ではなく丸くなってる。
「ちょっと痛むわよ」
先端の丸い部分を少女に前腕部に当て、「プシュ」と音が鳴った。その瞬間、少女が少し苦い表情を浮かべた。

「な、何してるの?」
「あんたのDNAを少しばかり採取してるの」
「どうしてなの?」
「こいつにあんたの代わりをやってもらうから」
イエローはそう言い放ち、注射器を少女の前腕部から離し、女性の遺体の左前腕部に丸い先端を当て打ち込んだ。

「私のDNAを打ち込んでどうする気?」
「それは今にわかるわよ」
少女の問いにイエローは即座に返した。

レッドが玄関にあったポリタンクを持ってきて油をまいている。
「油なんて巻いてどうする気なの?」
少女の質問にレッドは何も返さず、黙々と油をまいている。
「ここを燃やすのさ」
レッドの代わりに男が返答した。

「え?燃やすの?他の住人達はどうするの?」
「キリのいいところで通報するよ。逃げられるかどうかはそいつしだいだがな」
「ふーん。じゃ私着替え取ってくる」
少女はそう言ってタンスの引き出しを引いて、自分の下着や服、ズボンを取り出した。

「着替えを取り出すのはいいが、ほどほどしておけよ。警察が調べた時、君の衣服が全くない事に気づいたら不審に思うぞ」
「うんわかった」
「それと携帯もここに置いておけ」
「え?どうして?」
「死んでるはずなのに携帯だけ機能してるのもおかしいだろ」
「あ、そっか」
少女は言葉を返しながら、タンスから下着、衣服を取り出した。

「少し減らした方がいいな」
男がやってきて、いくつかの衣服がタンスにしまわれた。
「あ、これだけは持っていきたい」
少女は黒いパーカーを両手で大事そうに包む。
「それは大事なものか?」
「大事なものって言うか?これは自分のお小遣いで買ったものだから、記念って言うか」
「わかった。衣服を鞄にしまえ。そろそろ出るぞ」
男にそう言われた少女は衣服、下着、洗面用具を必要最低限入れ、玄関から外に出た。

レッドはまいた油にマッチで火をつけて油まみれの女性の遺体に放った。途端に燃え上がり、あっという間に火が燃える。
女性に少女のDNAを注入したのは遺体を燃やし、判別できない程にして、後のDNA鑑定で警察などを欺く理由だと少女は後に理解した。

少女は車に乗り、自分の住んでた燃え盛るアパートの部屋を見送る。後に男達もやってきて、車に乗り発進させた。

アパートの他の住人は少女の部屋の住人以外はみんな軽傷などで助かった。
ニュースで死亡したのは少女と母親と発表された。

そして時が過ぎ、少女は日堂樹里(ひどう じゅり)と言う名前になり、“仕事”をするようになっていくのである。

サイコパス日堂樹里の誕生。
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