「Music of Life」
CHAPTER1「青春のプロローグ」

CHAPTER1「青春のプロローグ」3

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 芳野妙子は親友堀本舞子が出場する県内ピアノコンクールが行われる夢富コンパルホールにいた。
指定の席に着くと、隣には中世的な顔をした女性が座ってる。

その女性に声にかかった。
「ナツキー」
声をかけた女性はシノだった。女性はナツキと言う名前だった。
「シノ心配したよ。ひったくりにあったって聞いて」
「うんもう大丈夫。捕られる前に助けてくれた人がいて、鞄は無事だったよ」
シノの無事な姿にナツキは胸をなでおろす。

妙子はシノの姿を見て声をかける。
「羽島先生。ひったくりにあったんですってね?大丈夫ですか?」
妙子も心配そうに声をかけた。羽島紫乃(はしま しの)。これがシノの名前である。
「うん大丈夫。心配してくれてありがとう」
シノは妙子に笑顔を向ける。
「シノ。この子は?」
「芳野さん。今回出場する堀本さんの応援に来てるの?」
ナツキの問いにシノが答える。

「芳野妙子です。今日は親友の応援に来ました」
妙子は笑顔でナツキに答える。
「ナツキさん。まりりん。本当にすごいんですよ。ピアノと言い、作曲といい」
「え?作曲もするの?」
妙子が舞子の話にナツキが驚く。
「堀本さん。作曲もするのよ。そのセンスもすごいの」
シノも舞子の話に嬉しげに便乗した。

妙子はナツキに舞子の事を更に語り続ける。
「ナツキさん。実はシノさんとはあたしとまりりんは高校だけって訳じゃないんですよ」
「え、シノ。二人の事高校の前から知ってるの?」
「私が学生時代に音楽教室でバイトしてた時の生徒さんだったの?あの時は小学校に入る前だったね」
妙子の話にナツキが大声で驚き、シノが懐かしむ。
「その時から堀本さん。すごくピアノ上手だったの。こんな小さい時からうまかったからびっくりした。それで教師になってから、二人と高校で再会した時は驚いたけど、堀本さんがまだピアノ続けてくれた時はうれしかったなあ」
シノは嬉しそうに語る。

「あたしはあの後辞めちゃったけど、今はギターに凝ってるかな」
「私もやっとったよ」
妙子はその言葉に感激して、ナツキと握手した。

「私が彼女にこのコンクール勧めたの。最初は嫌がってたけど、ピアノを弾き出してからやる気をだしてくれてね。放課後特訓したの」
「あたしも付き合ったんですよ。先生厳しかったんですよ」
妙子がシノの指導について苦笑する。

「まあシノはピアノに関してはうるさいっちゃけんね。でもシノが教えたんなら、優勝間違いなじゃなか?」
「コンクールは今回で3回目だけどね。いいセンいくけど、優勝した事はないんだ。今度こそはと思ってるけど、音梨琴美が出てるからね。難しいかな」
ナツキの意見にシノが苦笑した。

「音梨琴美って?」
「ここ2年くらい前から、ピアノの世界では有名な人よ。数々のコンクールで優勝飾ってるの」
ナツキの質問にシノはさらに苦い顔を浮かべた。
「先生!そんなんでどうするんですか?まりりんは負けんばい!」
シノが落ち込み気味なのを妙子は両拳つきつけて励ます。

「そうね。でも優勝するとかじゃなくて、自分が今まで練習してきた成果を出してくれれば、それでいい」
「そう。それがいい」
シノの意見にナツキが腕を組みながら頷く。

「ところで妙子ちゃん。なんで彼女の事をまりりんって言うの?」
「まりりんが小さい時に飼ってたまりりんと名付けた犬がいたんです。まりりん、その犬をすごく可愛がっていたんです。でも寿命で亡くなって、まりりんすごく悲しんでね。それであたしがまりりんって言ったんです。心の中でいつもいるよと言う意味で」
「そうなんだ」
ナツキの質問に妙子は答え、ナツキは頷いた。

そこに一人の女性がやってきた。
「おまたせー」
三人に声をかける女性がいる。
「ユッキーも来たんですか?」
妙子はユッキーと言う教師の姿に驚く。
「こら!ユッキーじゃなくて雪重先生でしょ!芳野さん」
雪重と言う教師は妙子に注意をしながら、苦笑する妙子の隣に座る。この女性は雪重優香(ゆきしげ ゆか)と言って、妙子と舞子の1年の時の担任教師だった女性である。
「これは羽島先生。いやあ教え子の発表会ですからね。はははは」
シノの姿を観た優香は高笑いしながら、頭をかいた。

ナツキは優香の姿をじっと見て、声をかけた。
「もしかしてユッキー?」
ナツキの発言に妙子とシノは驚く。
「先輩じゃないですか?どうしてここに?」
優香はナツキの姿に驚いた。

シノはその事をナツキに問うた。
「ナツキ、雪重先生の事知ってるの?」
「うん。大学の時の後輩とよ。ユッキー髪伸びたんじゃなか?最初誰かわからなかった」
ナツキは優香に人差し指を付き、ウインクする。
「いやあ髪伸ばすのも悪くないかなって」
優香が頭をかいた。

「ナツキさん。ユッキーって最初観た時、少年みたいだと思ったくらいですから」
妙子がにやけながら、ナツキに話す。
「芳野さん。先生でしょ?」
優香が口を尖らせながら、妙子に言った。
「それにしても世の中せまいっすわ」
妙子が深く座りながら、腕を組みたがら頷く。

そこにまた一人女性がやってくる。
「ああ先生方。今日は娘のためにすいません」
女性は舞子の母親の恵美だった。
シノとナツキと優香は席を立ち、恵美に向かって互いにおじきをした。

「おばちゃん。プログラム持ってきたと?」
妙子はそう言って左手を差し出す。恵美は妙子にプログラムを渡し、妙子は三人に見せる。
「ゲッ!まりりん最後ばい!しかもその前は音梨琴美!まりりん相当プレッシャーやろうな」
「大丈夫。自分の音楽を見せてくれたらいい」
妙子が肩を落としてるところをシノは励ます。
そしてコンクールが開演した。

妙子、そして舞子の登場。
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作品良かったです

こんにちは。
作品を拝見させて頂きました。
とても良かったです。
これからも素敵な作品楽しみにしています。
頑張って下さい。

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ネットでのやりとりも楽しいですが、ぬくもりが伝わるアナログでの活動は温かい気持ちになり、楽しさや幸せをより感じられます。
イラスト・詩・漫画・小説・エッセイなどジャンルを問わず何でも掲載しています。
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シノさんへ☆

コメント届きました。ありがとうございます。シノさん以外の人からもコメントが来たのでおどろいてます。
シノさんの言う通り、たくさんの人に読まれるように頑張りたいと思います。

はじめまして。

まさか自分が書いた作品が誰かに読まれるなんて思わなかったです。
まだ始めたばかりですが、どこまでできるかわかりませんが、頑張ります。
拙い文面ですが、よろしくお願いします。

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NoTitle

こんにちは。
たくさん、女性の登場人物が出てきたので、ちょっと最初、人物の把握が難しかったんですが、
みんなこのあと出てくる人たちですよね。
人物紹介を参考にして、読み進めていきますね。

でも、短時間にちゃんとこの小説テンプレを使いこなせていて、すごいなあと思いました。
読みやすくなりましたね^^

limeさんへ

この作品は非常に登場人部が多く、物語も複雑ですが、ゆっくりと読んでみたらいいと思います。

登場人物の紹介したキャラがこの物語の中心ですが、サブキャラクター達もそれなりに描いてます。

テンプレートですが、これがいいなあと思って、採用しただけですけどね(笑)。

NoTitle

う~~む、ピアノコンクールですね。自分というものを音楽を通して表現するというのはとても良いことですよね。そこに思いと願いが込められていますからね。ピアノでの発表は私もしたことはありますが、かなり良い経験です。

LandMさんへ

私はピアノどころか、発表会と言うのに出た事ないので、これは全て自分の想像で書いています。

自分を何かで表現するとは難しいのですが、舞子はこの音楽こそが自己表現できる唯一の手段なのです。

LandMさんはピアノやってたんですね。観衆の中でピアノ演奏するのはすごく緊張したでしょうが、良い経験になったのではないかと思います。

コンクールとか緊張しますね!
私は人前に出るの苦手なので、読んでいるだけで緊張してきました(笑)

クラッシックはあまり詳しくないですが、音色は好きです。ドビュッシーのアラベスクとか好きです♪

そうそう、楓良新さんてなんて読んだらいいのでしょう?「かえら あらた」さんでいいのでしょうか?

たおるさんへ

おお、読んでいるだけで緊張するとは?感情移入してると言う事ですね。

私もクラシックは詳しくないですよ。音楽家のサイトを見て、音を聴いて、自分で勝手に選んだだけです。
クラシックは音色がいいですね。勿論ロックとかも悪くないですが、穏やかな感じがしていいです。

>「かえら あらた」さんでいいのでしょうか?
そのように読んでくれたのは始めてです。読み方は「かえで りょうしん」です。
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