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「Music of Life」
CHAPTER4「各々が奏でるソナタ」

CHAPTER4「各々が奏でるソナタ」21

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停学を言い渡された誠良達だが、香奈の事で真岼と美紅は納得してない表情だ。

真岼が更に反論する。
「それは仕方ないですよ。香奈がこれまでやられた事を考えると」
「そうだけど、何か大事に至ったらどうするつもりだったの?ただの喧嘩では済まんかったよ」
三芝の言動を聞き、里実も口を開く。
「先生。それを言うなら安恵に言うべきなのでは?安恵は香奈に喧嘩に負けた後、一美の持っていたナイフで刺そうとしたんですよ!」
「そうですよ。そのナイフは私が棒ではたき落としましたけどね」
里実に続いて音葉も反論した。

安恵の話題が出て、統哉が口を開く。
「そういえば石岡の奴はどうしたんすか?あいつも警察に捕まったとか?」
「今はその事よりも貴方達の事でしょう」
「ああそうでした。あはははは」
三芝に注意された統哉は高笑いして、三芝と里実と音葉は呆れた表情を浮かべた。

「それでは停学中について説明します」
三芝の一言で誠良達への停学中への課題や注意事項の説明を受けた。
反省文の提出や、与えられた課題をこなす事。それをしなければ停学期間が更に伸びると言われた。
「張さんについては国際的な事が含まれますので、厳重注意としておきます。日本での担当者には連絡済みです」
「わかりました」
三芝の説明に美紅は小さく返事した。美紅での日本での生活の手配等をしたのは冷奈である。

「貴方達はこの件の当事者です。決して他の生徒に口外しない事!マスコミにもです」
「言う訳ないじゃないですかあ」
三芝から強く言われ、統哉はあっけからんと返事を返した。
そして誠良達は席を立った。

「それじゃ私も病院に向かいます」
優花も席を立ち、舞子の学生鞄を持って出て行こうとした。
舞子の搬送された病院を聞きたかったが、外部への漏洩を防ぐため、誠良はあえて聞かなかった。

誠良達は慌ただしい職員室を出て、静かな廊下に出た。
歩いてる道中、香奈が口を開く。
「みんな私のためにごめん」
香奈が下を向きながら、みんなに謝罪をした。
「いいのよ香奈。私達が勝手にやった事だから・・」
美紅は顔を香奈に向け諌しめ、香奈の手を引き、誠良達から少し離れ、先を歩いた。

少しして音葉の携帯が着信してバイブし、携帯を取り出し、携帯の液晶画面に目をやった。
「It is that "D" comes to the roof to us.("D"が私達に屋上に来いとの事です)」
携帯のメールを観た音葉が英語で誠良達に内容を伝えた。少し前に歩いてる香奈に内容を悟られないためだ。

「I understand that a otoha said so,Kana is the person concerned. Though I do not think it is a good idea that is separated from us now・・.(音葉がそう言ったのはわかるけど、香奈も当事者よ。今私達から離れるのはどうかと)」
「Yes, sir. I will tell to consider the thing of Kana.(わかりました。香奈さんの事も考慮するように伝えておきましょう)」
真岼から言われた音葉は携帯の液晶画面を人差し指ですばやく押し、Dこと冴に香奈の事をメールで伝えた。
二分後に冴から返信が来て、香奈を連れて来てもいいが、話しがある時は自分達から離れたところにいるようにとの事だった。
少し先を歩いてる美紅には香奈の事は屋上に行った時に真岼が伝える事になった。

臨時休校となったため、教室には生徒は誰もいない。しかし音葉のいる4組は今回の事件の関係者が数多くいるため、教室には生徒がたくさん残っていた。
教室の出入り口の前には警官が二人ずつ配置されている。音葉は事情を話し、中に入れてもらった。里実が一緒についていこうかと音葉に問うたが、音葉は「大丈夫」と言って教室に入って行った。

音葉が入ってきて、生徒達は警官がいる関係で、目立った行動は起こさなかったが、白い目を向けたり、舌打ちを音葉に向けていた。そんな中理代は薄ら笑いを音葉に向けていた。
音葉は生徒達のそういった視線に動じず冷笑を浮かべ、自分の学生鞄を持って、教室を出た。
教室から出て来た音葉を里実は迎え、里実は音葉と5組の走って行った。
誠良達も教室に入り、鞄を持って5組を出た。

香奈は今の時点では誠良達といた方がいいと真岼と美紅から説明を受けていたため、誠良達と屋上に向かった。
屋上に出ると端に冴の姿が見えた。


屋上での冴の話とは?
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~ Comment ~

NoTitle

冴さんからの呼び出し。
どんな話になるのか楽しみです!

椿さんへ

冴からの話はおそらく今回の事でしょうね。
でもこの件は冴だけはなく、冴も話しを受ける立場になるでしょう。
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