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「Music of Life」
FINAL CHAPTER「親愛の贈曲」

FINAL CHAPTER「親愛の贈曲」14

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夏休みが終わり、学校が始まった。誠良達は始業式が行われる体育館に移動している。
誠良と真岼が共に歩いてる最中、香奈が話しかけてくる。
「ねえ楷真君、真岼。あの外人さんあれからどうしたの?」
「もうとっくに帰ったよ」
「そうなんだ。またあの人日本に来るの?」
「それはどうかな。あいつ色々と忙しいからな」
香奈の質問に誠良はさらりと流した。

真岼が口を開く。
「香奈。あの子が気になるの?」
「うん。言ったら変に思うだろうけど、あの人なんか知ってるって言うか、前に会った事あるって言うか。そんな感じがするんだ」
「何でそう思うの?」
「昔色々あって、ある女の子に助けられた事があるんだ。後の二人はよくわからなかったけど、その女の子が泣いている私に優しく話しかけてきて、コートを着せてくれたんだ。話してる言葉はよくわからなかったけど、今思えば中国語だったと思う。根拠はないけど、この前会った人がその女の子のような感じがして」
「もしその人がその女の子だったらどうするの?」
「あの時のお礼を言って、コートを返したいと思ってる。ご、ごめん変な話して、じゃあもう行くから」
香奈はそう言って誠良と真岼の元から離れた。

香奈が美紅とほぼ同じ事を言った事に対し、誠良と真岼は驚きの感情を抱く。
「グッピーが言った事を一応調査してみたけど、やっぱりグッピーと会った事あるな」
「うん。当時は苗字が違ったから、すぐにはわからなかったけど、間違いないわ」
「あいつには教えない方がいいな。あいつ馬鹿みたいに飛んでくるぞ」
「それだけじゃないよ。私達の仕事を知られる可能性がある。そのためには知らない方がいいと思う」
「そうだな」
真岼の言葉に誠良は納得の表情を見せた。

美紅と香奈の出会いについては
こちらをクリック↓
CHAPTER4「各々が奏でるソナタ」26


統哉が誠良の肩にかけて、話しかけてきた。
「なあカイ。今日から新任の先生が来るみたいだぞ」
「へえそうなんだ。どんな人だ?」
「おまえこういう事は事前に調査してるんじゃないのか?」
「いや。誰でも彼でも調査しないよ」
「そうなんだ。美人だったらいいな」
「だといいね」
誠良は統哉の言葉に相槌を打った。

体育館に始業式が始まった。そして一通り挨拶を述べた後、校長が新任の教師の事で話し始める。
「ええ。今日から我が校に新任の先生が赴任されます。今回当校は高大連携事業の一環として、筑城大学から講師を招きいれました。音楽を担当してもらいます。それでは先生挨拶をお願いします」
校長の紹介が終わり、講師が壇上に姿を現した。
「え?な、何で?」
その講師を見て誠良は小声で語り、真岼と供に驚愕の表情を浮かべる。その講師は琴美のかつての講師だった。

講師の挨拶が始まる。
「ええ先ほどご紹介がありました。筑城大学の芸術学部の音楽科で講師をしています羽島紫乃と申します。高校で教えるのは初めてですが、皆さんに音楽の楽しさ、素晴らしさを教えれる事ができればと思ってます」
羽島紫乃ことシノがやってきた事に武流、統哉、里実、音葉も驚きの表情を隠せない。仕事で写真で見た事があり、四人ともシノの顔を見た事があるのだ。

“高城さん。何も聞いてないよ”
誠良は首を振って心の中で思い始める。
誠良はシノがどうしてここに来たか考察し、調査書に書いてた事を想い浮かべて、過去に舞子と妙子がシノが大学時代、アルバイトで音楽教室で教わった事があると言う記述を思い出した。

誠良は舞子と妙子の方を一瞥(いちべつ)して、舞子と妙子も驚いた表情を浮かべてる事がわかる。
どういう経緯がわからないが、シノは事前に舞子がこの学校にいる事を知り、泰伸や冷奈がなんらかの根回しをしたのだろう。
シノは舞子とこの学校に赴任して舞子と再会し、舞子の音楽の才能を更に開花させる事になる。


そして現代。舞子と琴美を繋ぐ共通の人物がシノであり、琴美が暴走し、自ら望まぬとも招いてしまった舞子のいじめにシノが関係しているのではないかと誠良は感じた。


回想編終了です。
次記事よりCHAPTER3
終了後から始まります。
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~ Comment ~

NoTitle

回想編おつかれさまでした。

琴美ちゃんはここまでシノ先生の運命に関わっていたのですね。
そうすると、『舞子ちゃんに取られた』感が強くなっちゃった気持ちも分かる……気もする……。

見返りを求めたらダメなんですけどね。
ダメだと分かっていても止められない時ありますよね。

美紅ちゃんと香奈ちゃんのシーン、ほっこりしました。
ここで見られると思わなかったので、ボーナスシーンな感じで嬉しかった♪

ついにフィナーレに入るのでしょうか。
楽しみにしています。

椿さんへ

回想編がここまで長く書く事になるとは思ってませんでした。

琴美にとってシノはかけがえのない存在でした。だから救いたかったのですが、結局琴美のところに戻る事はなかったですからね。事情は琴美もわかってるんですが、かけがえのない存在をライバルにとられたと思いこんでしまい、しかも自分の体調の悪さも重なったりと悪い要素が重なり、琴美は暴走してしまうんですよ。

美紅と香奈についてはここまで描くつもりはなく、ぶつかって終わるだけでしたが、既に過去に会った事を描いてるし、現時点で美紅と香奈の交際が成立しているので、何故二人は惹かれあったのかと言う要素を入れたくなり、描く事になりました。
私も美紅と香奈のシーンを入れて描いた自分が言うのもなんですが、癒されました。

いよいよフィナーレに入りますが、いよいよ舞子と琴美は自分と向き合う事になります。それにはシノが大きな鍵となります。
最後までちゃんと描けるか不安ですが、頑張ります。
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