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「Music of Life」
CHAPTER3「悲哀の少女・後編」

CHAPTER3「悲哀の少女・後編」6

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一方、寛斗と隆矢はいつもより早く学校に来ていた。定時制は全日制の生徒と違い、午後の13時30分から授業が始まるのだ。しかし寛斗と隆矢は授業を抜け出したり、欠席が多いため、このままじゃ単位が取れないと言う事で、特別に補習が設けられたのだ。二人は時間を間違え、一時間早くきたため、教室に荷物を置いてそのまま抜け出し、校舎の裏側で煙草を吸っていた。

「10時からって言ったのに、11時からやったなんて。なあ隆矢」
「こもちゃん。時間ちゃんと言えよって!早く来たから教室で自習しろって言われたって、そげなんやってられんとよ」
二人は煙草の煙を吐きながら、愚痴を言い合ってた。

煙草を吸ってた二人にすすり泣きがわずかながら聞こえてきた。
「おい隆矢。誰かいるみたいぞ!消せ!」
二人は慌てて煙草を地面に揉み消し、二人はガムを口の中に入れ、煙草の臭い消しスプレーを体中に巻いて、すすり泣きの声をする方に向かった。

声の方向に向かうとコンクリートに囲まれたレンガの建物が見えてきた。
「ここから聞こえてくるよな?」
「おお、そうちゃね。おーい誰がいるとか?」
寛斗の問いかけに隆矢はドアをドンドンと叩いた。

「い、います。ぐすん」
ドアの向こうから涙声が聞こえる。
「おい、いるみたいぞ。鍵がかかっとうよ」
寛斗はドアノブ握りながら、何度も回した。
「クソッ開かんとよ。先公読んでこいよ」
「今授業中やけん。まずいんやない。俺らが自習抜けた事がばれるとよ」
「だからといって。鍵がかかっとうけん。どげんやって開けるとよ」
「無理矢理でも開けますか」
隆矢は両拳をボキボキと鳴らし、寛斗が首を傾げた。
「おいおい、そりゃまずいんじゃなか?」
「良か良か。力試しばい。おーいドアから離れてるとよ」
隆矢はドアノブを持って、ドアを押した。寛斗は両手を頭に乗せて見てる。


一方誠良達は校舎の外に出てた。美紅と香奈は手をつないで歩いてる。誠良と真岼は美紅と香奈が仲直りした事に胸をなで下ろしたが、香奈が自分から美紅に口づけにした事を受け入れた事については首を傾げてた。
「なあまゆ。間倉が女の子同士でキスする事に珍しくないって言ってたけど本当か?」
「珍しくないって言うか、アンケートで抵抗ないって約半数あったってネットで出てたのは知ってるよ。男と違い、女と言うのはおふざけや友情の一環の行為として使われるみたいよ。ほら、この学校でも女の子同士でハグしたりするとこ見たりするじゃん?」
「そういえばそうだな。女子同士で手をつないだり、ハグしたりするとこ見たりするしな。最近映画でも女性同士のキス、あるいは絡みのシーンもあったりするしな。そういうの見ても全く違和感がわかないな」
「でもグッピーの場合は友情じゃなくて、その先だからね」
誠良と真岼は少し後ろで歩いていて、手を繋ぎながら談笑してる美紅と香奈に冷やかに視線を送る。
「この問題はさ。今の問題が蹴りついてから考えようよ。それに今日高城さんに会う訳だしね」
「そうだな」
誠良と真岼はそう言って足を止める。

少し離れたところで寛斗と隆矢がコンクリートの囲まれたレンガの前で何かをしてるのが見えた。誠良と真岼は音葉の情報で、そこに舞子が閉じ込められてるのを知ってるが、近くに香奈がいたため、その事を知らない風に装った。
「香奈、どうしたの?」
美紅が香奈が足を止めて、下を向いたため声をかける。

「グッピー。ちょっと来て」
真岼は美紅の手を引いて、香奈から少し離れた場所に移った。
「グッピー。音葉からの情報でわかってるでしょ?鍵はすでに香奈のところにないけど、香奈は知らないはずだから、香奈の前では知らない風に装って」
「わかってるけど」
真岼は説得するが、美紅は納得のいかない表情を浮かべる。

誠良、真岼、美紅と議論している最中に大きな金属音が誠良達に聞こえてきた。
誠良達はその音の方に顔を向け、寛斗と隆矢がドアを開けて、中に入るのを見て驚愕の表情を浮かべた。
「あ、あいつら鍵ぶっこわしたのか?」
誠良は二人の行動に頭を抱える。それを見た香奈はその場を去ろうとした。
「香奈、待って」
美紅が香奈の後を追おうとしたが、香奈が誰かと鉢合わせしてしまった。
「貴方達、授業どうしたの?」
鉢合わせした人物はシノだった。

寛斗と隆矢は建物の中に入って、その人物に舞子だった事に驚く。舞子はドアから離れたところで座り込みすすり泣きをしている。
「何で舞子がこげなところにおると?おい!誰にこげなところに入れられたと?」
寛斗が質問するが、舞子は答えずすすり泣きをしているだけだ。
「なあ隆矢。たぶんこいつのクラスの奴やろうけど、ほらあいつ誰やったっけ?」
「昨日生徒指導室におったあの気の強よか姉ちゃんか?いや名前わからん。昔俺らが喧嘩した奴らの仲間やったって言うのは覚えとうけどな」
「昨日の事から考えて、あいつらの支度である事で間違いなかろうな」
寛斗は仕業を支度と言い間違えたが、それをつっこむ人間がいない。

隆矢はふと別の方向に視線を変えて、その先に誠良達が目に飛び込んできた。
「おい、あれ昨日の兄ちゃん達じゃなか?」
隆矢がそういって、寛斗も誠良達の方向を見る。
「ほんとばい。お、シノちゃんもいるとよ」
「ほんとに
隆矢がにやけ面に変わり、舞子はシノと聞いて顔を上げる。


誠良達はシノと顔を合わせていた。
「僕ら玉野先生と揉めて、教室追い出されたんですよ」
「だからと言って、校内をうろうろしたら駄目じゃない!」
「すいません」
シノの叱責に誠良達は頭を下げた。

美紅が小声で誠良に話しかける。
「カイ、ここは一刻も早く香奈を別の場所に」
「わかった」
誠良達は事を済ませて、機を観てその場を離れようとする。

「シノちゃーん
隆矢が手を振ってシノを呼んでいる。

シノは寛斗と隆矢の姿を見て呆れ顔を浮かべる。
「あの二人も何やってるのよ。君達ここにいなさい!」
シノは頭を抱えながら、倉庫にいる寛斗達のところに走った。
「先生、申し訳ありません」
シノが離れた瞬間、誠良はシノに謝罪して、真岼達とその場を去った。
「こら!待ちなさい!もう!」
シノは走り去った誠良達に大声で叫ぶが、寛斗達の方を優先するため、そっちに駆け寄った。

「あんた達、なんでこんなところにいるの?」
「俺ら補習があって、いつもより早く来るようにこもちゃんから言われたんやけど、時間間違えて早く来たっちゃん。こもちゃんから教室で自習するように言われたけど、そげなん退屈やから外に出て、人がおらんとこ行ったら、ここから泣き声が聞こえてきたから、何かと思って」
寛斗がシノに説明し、シノが中に入ったら、泣きはらした表情で座り込んだ舞子を見て絶句した。
「ま、舞子ちゃん。どうしてここに」
シノが唇を震わせている。

「ここの鍵は昨日から紛失してたのよ。どうやって開けたのよ」
「ああ、俺がぶっ壊して開けた。ははは」
隆矢が頭をかきながら笑った。
「笑いごとじゃないでしょ!」
シノが鬼の形相で隆矢を怒鳴りつけ、シノの怒声で寛斗と隆矢が苦笑した。

「舞子ちゃん。誰がここに閉じ込めたの?」
シノは舞子の両肩に両手を乗せて、悲しみの表情を浮かべながら問うた。
「舞子ちゃん。教室戻ろう」
シノが舞子の手を引こうとする。
「も、戻りたくないです」
舞子は涙声で答えた。シノは舞子の答えを意味を察し、下を向く。

「こいつのクラスの誰かがやったちゃろ?締め上げよるとよ」
隆矢が拳をボキボキ鳴らす。
「そういう事はしちゃダメ!」
シノは強気で隆矢に注意した。

「さあ舞子ちゃん立って。一緒に行ってあげるから」
シノは舞子をゆっくりと立たせた。
「俺らも一緒に行ってやるばい」
寛斗が同行を申し出る。
「あんた達は教室に帰りなさい」
「そう言わんで。妙子もおらんし、俺達がおった方がよかばい」
隆矢が笑顔でシノに言った。
「問題起こさないでよ」
シノは頭を抱えながら、舞子と供に、倉庫を出て、寛斗達と供にその場を去った。

寛斗達のおかげで舞子が倉庫から救出される。
誠良達はどのようにして、香奈を救うのか?
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~ Comment ~

No title

舞子が助け出されて良かったものの、香奈は香奈でまたピンチと言うか。
チームが多いのでおっかけるのが大変ですが、早く黒幕が締め上げられるのを待ってます。

ライトさんへ

舞子が助け出された事によって、香奈はまずい事になりました。でもそれは舞子の件に関わった人達も同じなんですよ。

登場人物が多くてすいません。大変でしょうが、ゆっくり読んでください。

黒幕はおわかりでしょうが、どうなりますかね?

NoTitle

まさか寛斗くんと降矢くんが鍵をぶっ壊して救出するとは。
でもこの二人、本当にサッパリしてて好きです。
誠良くんたちはどう動くのでしょうね? またお邪魔いたします(^o^)

椿さんへ

この二人は無茶して突っ走りますからね。
妙子がいない分、この二人にかかってる分があります。
誠良達は思慮深いですから、この二人と違って、目立った行動ができないんですよ。
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