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「Music of Life」
CHAPTER3「悲哀の少女・後編」

CHAPTER3「悲哀の少女・後編」8

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「なあみんな。あたしが香奈に鍵を渡したところを見たところを見たっちゃな?」
一美が鍵を渡したところを周囲の人間に問うた。
「見たよ。あたしちゃんと見たよ」
美波が呼応し、一美の周囲にいた人も呼応し始めた。

誠良はその反応に口元を一瞬緩め、シノに目線を送る。
「貴方達も堀本さんを閉じ込めるのに、関わったの?」
シノは一美の周辺の生徒達を問い詰める。
「い、いやあのその・・」
竹森は目をそらす。
「どうなの?言いなさい!」
シノは顔を強張らせた。

「掃除機に言わないと、お前らくらすとよ!」
寛斗が鋭い目を向ける。
「正直でしょ!そんな事先生許しません!」
シノは寛斗に言語の訂正をして、強気な口調で注意した。寛斗の間違いに生徒達から微笑がわずかながら聞こえてきた。

「鍵があったからって、この子達が堀本さんを閉じ込めたとは限らないでしょ?」
玉野が横から口を出してきた。
「玉野先生、衛原さん達は認めてるんですよ。仮に堀本さんを閉じ込めた事に関わってなくても、どうして間倉さんに鍵を渡したと言ったんですか?」
「それは・・・。堀本さんが衛原さんに頼んで・・閉じ込めたんじゃないですか?」
玉野が顔をひきつった表情でシノに答えた。
「はあ!あんた馬鹿!」
隆矢が呆れ気味で玉野に返した。
「馬鹿とは何よ!定時制の生徒が生意気な口を聞くんじゃないよ!」
玉野の言動に、寛斗と隆矢は顔を強張らせた。

玉野の台詞に反応したかのように別の方向から声がした。
「定時制の生徒だからって何ですか?」
発言をしたのは優花だった。
「そうよ。定時制の生徒が、全日制の事に意見しないでほしいわ」
「はあ、あんた何言ってると!」
寛斗は玉野の発言に更に目を鋭く向ける。

この状況を見てた誠良は玉野に声をかける。
「先生、先生、玉野先生」
「何よ、楷真君」
「先生のそういったところは受け入れてくれる人間は多くないでしょ?でも今その性格を活かすチャンスですよ」
誠良は壁にもたれながら、両腕を組む。
「あんた何言ってるのよ?」
「衛原達は堀本を閉じ込めたのも認めたのも同然です。彼女達にその事を聞いてみたらどうですか?貴方の得意の話術で」
「な、何言ってるの」
「どうしました。怖いんですか?衛原達が!」
誠良は冷やかな笑みを玉野に向け、玉野は冷や汗をかき始める。

「楷真君、そういう事言わんの!」
「楷真!余計な事言うな!」
誠良に対し、優花が注意にし、一美が怒声をあげる。
「余計な事って何?言ったらまずい事でもあるのか?」
誠良は一美にそっけなく返した。

玉野は顔を引きつりながら一美に向け、問い始める。
「え、衛原さん。貴方が堀本さんを閉じ込めたの?」
玉野は舞子に対する態度とは打って変わり気を使ってるような口調で問う。
「違いますよ。鍵があたしの制服のポケットがあったからって、あたしを疑うんですか?」
「そ、そういう訳じゃないけど、何で間倉さんに鍵を渡したのに、ど、どうして衛原さんのポケットにあるの?」
玉野は声が裏返ったように一美に問う。
「そ、それは・・香奈が入れたと思います」
「だったら何であんたのポケットに入ってるの」
「そんなの知らんとよ!」
一美が激昂して隆矢が掴んでる手を振りほどく。周囲が一美の豹変に驚愕の表情を浮かべる。

玉野が一美の言動で顔を強張らせた。
「何よその口の聞き方は!このヤンキー娘がいっぱしの口聞くんじゃないよ!成績もろくに良くない癖に!この前の課題テストで赤点いくつとったのよ?あんたのせいで私の評価が下がってるのよ!どうせ間倉さんに鍵預けたっていうけど、あんたの嘘でしょ?」
「だから預けたって言っとろうが!」
“評価が下がってるのは、成績じゃなくて、あんたの人間性だろ”
誠良はそう思いつつ、一美と玉野に不敵な笑みを浮かべる。

「一美、辞めなって!」
美波が一美の体を掴み、止めに入った。
「玉野先生、辞めてください!」
シノも玉野の体を掴み、止めに入る。

玉野はシノに体を掴まれながら、美波達の方に顔を向ける。
「衛原さんが間倉さんに鍵を渡してるのを見た人は他にいるの?」
「だから見たって言ってるじゃないですか!ちゃんと聞いてたんですか?」
美波が玉野に辛辣に返答した。
「何その言い方!目上の人に対する口の聞き方がなってないわね。親はどういう教育したの?あんたの親馬鹿じゃないの?」
その発言を聞いた美波は顔を強張らせた。

「玉野先生、言い過ぎじゃなか?」
竹森が美波の前に出てきて、睨みつけた。この状況を教室から冷静に見守ってた理代は竹森を睨みつける。
「玉野先生、問題発言ですよ!」
優花が割って入った。

しかし玉野はシノを振りぬき、美波達に詰め寄る。
「あんた達、嘘ついてるんでしょ?私の評価を下げようとしてるんでしょ?」
「玉野先生。もういい加減にしてください!」
優花が止めに入る。

優香の制止も玉野は聞かずに、更に一美達に大声を張り上げる。
「間倉さんに鍵を預けたとして、間倉さんが鍵を衛原さんの制服に入れたって見た人はいるの?」
玉野の質問に美波達は沈黙して答えられない。
「ほら見なさい!あんた達が嘘ついてるんでしょ?どうなの?預けたって言うのも嘘でしょ?」
「それはホントだって言っとろうが!」
一美は玉野に詰め寄る。

玉野は一美の態度に立腹し、右手で一美の左頬を殴った。
「てめえ!」
一美は玉野を睨みつけた。

シノが玉野にゆっくりと近づいた。
「玉野先生。もういいじゃないですか。貴方達、堀本さんに謝りなさい!」
シノの要求に、一美はそっぽを向くが、美波や竹森、舞子の件に関わった人は、舞子に謝罪した。

「全く、あんた達も役立たずだけど、こういう事が起きたのは堀本さん。貴方のせいよ!」
玉野が舞子を睨みつける。玉野の責任の転嫁に誠良達は意外な表情を浮かべる。

「玉野先生、どういう事ですか?彼女は被害者じゃないですか?」
「そんなに堀本さんが大事なら、貴方が面倒見ればいいじゃないですか!貴方の大事な生徒なんでしょ?」
玉野は冷ややかな口調でシノに言った。

玉野の言動にシノは数秒無言となるが、すぐさま玉野に顔を向けた。
「ならばそうさせてもらいます!本山君、畑鏡君!舞子ちゃんの鞄を持ってきて!」
「お、おお」
シノの勢いに寛斗はあっけにとられ、隆矢と供に教室に入り、教室に入り、生徒達に半場脅しのような感じで舞子の席の場所を聞き、鞄を持ってきた。

「羽島先生。何をするつもりですか?」
優花がシノに近づいて問うた。
「ユッキーごめん。舞子ちゃんをこのクラスには近づけさせられないわ。こんな人が担任じゃね」
「わかりますけど、これはちょっと・・」
優花がシノの行動を心配した表情を浮かべる。

玉野の暴言もそうだが、シノの突飛なを寛斗、隆矢。誠良達、冴は意外な表情で見ていた。

誠良の策で暴走した玉野。
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~ Comment ~

No title

ああ。玉野先生、ダメだこりゃ。
この人には、この性格で失敗したという記憶がないんだろうか。

まあここまで酷いレベルなら、学校側がクラス替えしてもおかしくないですね。
何らかの事情で、玉野を飼っているとしても。
(私にはそうとしか見えない)

シノ先生、頑張って下さい!

ライトさんへ

玉野先生は自分が中心だと思い、プライドが高いからです。だから少しでも問題が生じると自分の立場を気にして、周りが見えず、弱い立場の人間を攻撃するんです。

今回は誠良の策にはまり、玉野先生ならびに一美達が落とし穴にはまりました。

クラス替えは私も一つの案として考えてました。こうするべきかなって。

学校がなんらかの事情で、玉野を飼っている?いいとこつきますね。

シノ先生の応援ありがとうございます。
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