「BLACK PARKA -ブラックパーカー-」
古都(みやこ)の女

古都(みやこ)の女-11

 ←コンフェデ終幕。 →古都(みやこ)の女-12
樹里と京香は京都市北部の丘の上に立っているホテルにやってきた。

樹里はホテルの規模を見て歓喜する。
「こんないいところに泊まるの?」
「葛沢麻里はステータスが高いところを好むからな。だから古木のおっさんはこういうところを予約してるんや」
「葛沢麻里は一人で大丈夫なの?」
「古木が事前に予約してるし、クレジットで前払いで二人分やから、古木のおっさんが来んでも、予約している古木と言えば入れるはずや。それに葛沢麻里の携帯に古木から急な仕事が入って、社に戻らなければいかんと書いて、先にホテル行ってくれとメールしたからな。疑いはもたれへんやろ」
京香は樹里が麻里が不審に抱く事を感じ質問をするも、京香はすでに麻里に疑いを持たぬよう、手を打っている事を説明した。

樹里はホテルの建物を見て、口を開く。
「そうなんだ。でもここ高いんじゃないの?」
「こいつも経費に入ってる。だがギャラから少し引かれるけどな。樹里も分もな」
「ええ!何で!」
「そりゃしゃあないわ。経費に許容範囲を超えた場合はギャラから少し引かれる事になってるからな」
「だったら私の今までの“仕事”もどっかで引かれてたりして・・」
「そうかもな。ほな行くで」
京香は黒髪のウェッグを頭に被せた。

「へえ京ちゃん変装するんだ?」
「当然やろ?何処で観られてるかわからへん。あんたもパーカー被っとったら、逆に目立つで」
「ええそうなの?じゃあどうすれば?」
「あんたもこれを被っとき」
京香はそう言ってソバージュのウェッグを渡した。

樹里は頭にソバージュのウェッグを被る。
「なんかこの髪型慣れないんだけどな」
「似会うてるやん」
「あらそう」
京香の褒め言葉に樹里は照れた表情を浮かべる。
そして二人は荷物を持って、車から出てホテルに向かった。

ホテルのエントランスを通ると樹里と京香はソファーに座った。
「ねえ何でここに座るの?チェックインしようよ」
「まだや。まだ葛沢麻里が来てへん」
「何で!葛沢麻里が来ないとどうなるの?」
「そこがミソやねん。お、来たで」
樹里の問いに答えた京香は麻里の姿を発見する。

麻里は高価な服装を着ていたが、不機嫌そうな顔をしていた。
「うふーん。何かしかめっ面だけど、いいプロポーションしてるじゃない」
樹里は麻里の姿を見てうっとりしてた。
「こらこら変な気を起こしたらあかんで」
樹里の行為を京香が諌める。

麻里がチェックインを終えた後、その場を去ったところを見た京香は立ち上がる。
「ちょっとここで待っててな」
「何処に行くの?」
「まあ後のお楽しみや」
「わかった。じゃあ私煙草吸ってくるから」
「じゃああたしの荷物も持って行ってや」
「はーい」
樹里は自分と京香荷物持って喫煙室に向かい、京香は麻里の動向を追って先回りした。

京香は通路が角となっている場所で麻里を待ち伏せする。
「よーしそろそろやな」
角からそっと顔を覗いて、麻里が近づいてくるのを確認する。

麻里が角を曲がって近づいた瞬間、京香は麻里に思いきぶつかる。
「いったーい」
麻里は苦悶の表情を浮かべながら尻もちをついた。
「ああ、ほんまにすんまへん・・」
京香は麻里に近づきながら、謝罪する。
「もう!気をつけてよ!」
麻里は京香に怒声を上げながら、睨みつける。
「ほんまにほんまにすんません」
京香は頭を下げて謝りながら、麻里がキャリーバックに視線を向けてない事から、バックの中に素早く手を入れ、鞄に入ってた何かを取り出し、ポケットに入れた。

京香はキャリーバックを麻里に差し出し、麻里は素早く分捕り、そのままキャリーバックとカートを引きながら、足早に去って行った。

麻里の姿が見えなくなるまで見届けた後、京香は笑みを浮かべ、樹里の元に戻って行った。


京香の笑み、行動の理由とは?
よろしければポチっと。

スポンサーサイト


総もくじ 3kaku_s_L.png 私事
総もくじ 3kaku_s_L.png BLACK PARKA -ブラックパーカー-
総もくじ 3kaku_s_L.png 短編、SS、読み切り
もくじ  3kaku_s_L.png はじめまして
総もくじ  3kaku_s_L.png 私事
総もくじ  3kaku_s_L.png BLACK PARKA -ブラックパーカー-
総もくじ  3kaku_s_L.png 短編、SS、読み切り
  • 【コンフェデ終幕。】へ
  • 【古都(みやこ)の女-12】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【コンフェデ終幕。】へ
  • 【古都(みやこ)の女-12】へ