「BLACK PARKA -ブラックパーカー-」
古都(みやこ)の女

古都(みやこ)の女-14

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樹里と京香は祇園亭の出入り口の前にやってきた。出入り口の前には麻里が立っている。

二人の姿を見た麻里は声をかける。
「金田京子さんね?」
「はいそうです」
「時間通りね。では中に入りましょう」
三人は中に入り、一番端のテーブルに座った。

「遠慮なく頼んで。今日は奢ってあげるから」
「いやあ。そんな」
京香は遠慮しがちな表情で返す。

しかし樹里は麻里の言葉をそのまま受け取り、 
「本当ですか?ではこのAコースでお願いします」
「おい!少しは遠慮せいや!」
遠慮のない樹里に京香は小声で注意する。

樹里も小声で京香に語る。
「いいじゃない。奢ってくれるんだし、私焼肉好きだし」
「いきなり馴れ馴れしく態度とると、相手に悪い印象与えんで」
「そうかな」
京香の注意に樹里は何も理解できないでいた。

そんな二人の様子を見た麻里は、
「二人とも何をこそこそ話してるのよ。あ、そういえば貴方名前は?」
「え?私ですか?」
麻里は樹里に名前を聞こうとする。
「えーと」
樹里は京香から与えられた偽名を度忘れして、戸惑ってた。

そんな樹里に京香は呆れるも、
「彼女は木坂樹里。私と同じ大学です」
「そうなんだ。でも何で金田さんが答えるの?」
「すいません。彼女こういうところ初めてで戸惑ってるんですわ」
京香は麻里にそう言って、樹里をフォローした。

麻里は更に続ける。
「何で貴方達がこのホテルに泊まっているの?」
「それはあたしの親がこの株を買ってて、株主優待を受けているから、安く泊まれる から利用しただけです」
「そうね。そうじゃないと貴方達のような学生がこのホテルに泊まれるなんて無理だもんね」
麻里は悪気はないだろうが、皮肉を込めて二人に言い放った。

「さあ早く注文して」
「では私も樹里と同じでAコースで」
「わかったわ。私はBコースで」
京香は樹里と同じくAコースを選び、麻里はAコースより5000円高いBコースを選んだ。
麻里は呼び鈴で従業員を呼び、注文した。

注文が終わり、京香が口を開く。
「葛沢さんはどうしてこのホテルに宿泊してるんですか?」
「本当は彼氏と泊まる筈だったのよ。でも彼氏が急な仕事で来れなくてね。でもああいった業界だから、よくある事なのよ。それで私一人で宿泊してるの。まあ料金も彼持ちだからね」
麻里の言う彼とは古木の事だ。
古木は樹里と京香で抹殺して、京香が古木が生きてるように工作している。麻里は古木が既にこの世にいない事は知らない。

京香が続ける。
「その彼氏さんは何やってる方なんですか?」
「外資系の証券会社に勤めてるわ。確か・・今は課長のはずね。私も以前、その会社に勤めていたけど、色々あって辞めて今はフリーで株投資をやってるわ」
「へえ株投資でっか?結構儲かりますの?」
「そんな簡単なものじゃないわよ。画面をいくつも観て市場を行方を見なきゃいけないし、それだけ揃えるのにもお金がかかるし、気力だっているのよ。高い儲けを出すには、それだけの機材、投資が高くなければ駄目ね。まあ私は証券会社に勤めていたし、それを生かしてるから、難しくは感じないけどね」
麻里は悪気はないが、自慢げに二人に話す。

樹里は二人の会話に入っていけなかった。樹里は普段は一人でいるため、コミュニケーションのとり方が不足で、自分本位なところもある。

京香と麻里が話して、盛り上がってる最中に従業員が料理を運んできて、樹里は表情をニタニタしながら、生肉を次々と鉄板に敷いていった。


3人の会食が始まる。
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