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「Music of Life」
FINAL CHAPTER「親愛の贈曲」

FINAL CHAPTER「親愛の贈曲」40

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水鳥が続ける。
「まあ楷真君達は知らないだろうけど、この計画には泰伸や冷奈。そして香港からチャイナホワイト率いる楊美鈴(ヤン メイリン)も絡んでいたわ。ミス張。貴方の義姉がね」
「私の姉さんが・・?」
「そうよ。貴方のお姉さんは貴方のお父さんの会社では、それなりの地位を持ち、黒社会(ヘイシャーホェイ)にも関係し、香港で起きるあらゆる案件の始末も行っている。今や父張龍星(チャン ロンシン)の跡を継いで、香港の“D”だもんね」
「え?グッピーってお姉さんいたの?お兄さんだと聞いたけど」
水鳥が美紅に姉の事を話し、香奈が意外そうな表情を浮かべる。

美紅が語り出す。
「美鈴姐姐(姉さん)は歳が離れてるし、血の繋がりはないの。事情はわからないけど、昔父が兄が生まれる前に養女にしたみたいなの。私と違って優秀だし、兄も姉の事は尊敬しているわ」
「お姉さんがどうであれ、私はグッピーが一番だよ」
「谢谢(ありがとう)。私も香奈が一番よ」
香奈の言葉に美紅は笑顔で返す。

水鳥が話しの続きを始める。
「楊美鈴はチャイナホワイトの連中と供に、私達がいる夕食会に乗りこんで来たわ。乗りこんで来た時は夕食会に参加してた親子達は既に殺したけどね。でもチャイナホワイトは目的のためなら手段を選ばないところがあるし、私達を暗殺するなら、その親子達の犠牲もやむなしと言う考え方だからね。まあ手間が省けたんじゃないかしら」
「よ、よくもそんな事を」
冷奈が感情的に水鳥に返す。

「こっちの方は人数少なくて不利だったけど、戦いは熾烈を極めたわ。でもチャイナホワイトの一人は犠牲になったけどね」
「そう。ケイティ。梁未麗(リャン ウェイリー)よ。当時私のところにいて、美鈴も優秀なエージェントだと言ってた」
冷奈の力ない言葉に、美紅も沈んだ表情を浮かべる。そんな美紅を察し、香奈は強く抱きしめる。

誠良が口を開く。
「ところでその中に“依頼人”はどうしたんだ?」
「“依頼人”はね。あいつらが踏み込む寸前に、そこを離れたわ。まあ連中も私達を叩く方を優先したから、追わなかったわ。それに連中は最後はなんとドローンでその場を爆破しようとしたからね」
「チャイナホワイトごとか?」
「ドローンの出撃は貴方のお父さんの命令だろうけど、実際に操作してたのはチャイナホワイトの連中よ。まああの連中は参加してた親子ごと殺すつもりだったかもしれないわね。うふふ」
「そうせざるを得ないかもしれないな。あんたらを生かしたら、今後それ以上の犠牲が出る。だから最小限に留める事にしたんだろ。それに人としての罪を犯してるから、組織の方針に合致してるし、犠牲にするには持ってこいと言う事だろうな」
誠良は唇を噛みながら語った。

「この件はそこが火事になって家族達は亡くなった事になった。夕食会の会場となったレストランは従業員の過重労働で問題でなりかけていたから、打ってつけの場所だったからね。それに一連の事件でその地区の人口は減ったわ。見えない部分の悪意で母娘を葬り去り、その見えない部分での治安の悪さに怯えた事でしょうね」
水鳥はその地区の事を淡々と語る。

誠良が“依頼人”の事を問い始める。
「“依頼人”はその母娘に関係のある人物か?」
「いいや。それは違う。その親子とは関係ないわよ。強いて言えば、生死の戦いを経験せずに、人の命を間接的、過失的とは言え、なんの力を持たない人間が命を奪った事が気に食わないんでしょうね。“依頼人”はそれをあの地区の連中に思い知らせたいと思ってたから」
「“依頼人”は誰だ?そこの事業に関係してる奴か?」
「事業に関係してる人物じゃないわ。強いて言えば、貴方達がいつも会ってる人物と言っていいかな」
「そいつは誰なんだ?」
「そんな事教えると思う。って言いたいけど、“依頼人”は直接貴方達に会いたいと言ってたわ。私達はここで貴方達を足止めする役目なのよ」
「“依頼人”は何をしてるんだ?」
「今回の件の後始末をやってるわ。その一部始終を見せてあげる」
水鳥はタブレットを操作して、誠良達のその画像を見せた。その画像は一台の車が燃えている画像だった。

誠良はその画像を見て口を開く。
「何だこれは?誰の車の画像だ」
「うふふ。この車には西寺花蓮が乗っていたわ。西寺花蓮は警察に任意の聴取を受けたけど、弁護士が来て保釈されたわ。でもそれが死へのロードの始まりだった。私の仲間が襲撃して、花蓮達もろとも暗殺したわ」
「ちょっと待て。あいつ親父さんが弁護士雇わないと言ってたぞ」
「私達が裏工作したのよ。世間にとったらお金持ちだから、裏で手を回してなかった事にしたと反感が出るだろうけど、実はその裏では暗殺するために工作って事ね」
「まさか・・今回関わった人間も・・」
「そうよ。貴方達が間倉さんと行動を供にし、そして音梨琴美に会いに来て、そして私達と会ってる間に、既に事が動いてるって事よ」
水鳥は笑みを浮かべながら、誠良達に語った。

誠良達はその事を聞き、苦い表情を浮かべる。


既に始まった「後始末」。
次回からはそれぞれのキャラの話しになります。
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